こんにちは歯科衛生士の竹内です。
先日、口腔筋機能療法のセミナーに参加させて頂きました。とても興味深い勉強会で、今回コラムより少し抜粋してお話します。
皆様、8020という言葉をご存知でしょうか。
8020(はちまるにいまる)とは8020運動とも呼ばれ、満80歳までに20本以上の歯を残すことを目的とした厚生労働省や日本医師会が推進している活動です。
人間は乳歯で計20本生え、永久歯に生え変わると28〜32本(親知らずの数による)になります。そこから20本残すということは、活動当初はかなり難しく達成者は10%位でした。最近の調査で50%を超えてきましたが、スウェーデンの80%に比べるとまだまだですね。平均寿命が延びている現代で、ご自身の歯で生涯噛めるという幸せは何ものにも変え難いことです。
今回のセミナーで80歳で20本以上の歯を残せておられる方は良い噛み合わせの方が多いということを知りました。更に歯が24本以上残っているとのことで本当に素晴らしいですね。
良い噛み合わせとは、簡単にいうと歯の上下左右が対象、前歯の傾きと被さりが2〜3㍉以内、奥歯の噛み合わせが合っている、この3つが条件になります。
8020達成者の方は、この正常な状態がほとんどで、若干数、やや出っ歯の方(上顎前突)や上の歯が下の歯に縦方向に被る方(過蓋咬合)が含まれ、受け口(反対咬合)や前歯に隙間があり噛み合わない(開咬)の方は一人もおられなかったとのことです。
そして、現段階のデータでは矯正経験者数はわずかな事を知り、舌癖や口腔筋機能不全の方は誰一人おられなかったとのことです。
これらの事で、改めてMFT(口腔筋機能療法)の必要性を感じました。
8020達成者の方は、自立した生活を送り、自分の歯で噛んで食べる事ができ、良い噛み合わせと正常な口腔筋からくる素敵な笑顔が溢れておりました。お口の健康は、全身の健康に繋がります。今回学ばせて頂いたことを活かし、日々精進して参りたいと思います。