こんにちは。所沢市の歯医者、やまぐち矯正歯科 歯科衛生士の山本です。
今回は当院の矯正治療中のむし歯予防についてお伝えします。
当院では矯正治療が始まる前の精密検査の時に唾液検査を行います。
唾液検査では
・唾液緩衝能
・唾液分泌量
・細菌の活動性
を調べることが出来ます。
それぞれどんな意味があって調べているのか詳しくご説明します。
お食事をするとお口の中には細菌が増え、歯垢を形成します。食べ物を摂取した2~3分後には歯垢の中の細菌が糖から酸を作り出し、その後、酸によって歯が溶け出す“脱灰”という状態になります。脱灰が長く続くほどむし歯になるリスクは高くなります。
唾液緩衝能とはお口の中が脱灰状態になってから元の再石灰化という状態に戻るまでの早さのことです。再石灰化の時間が長ければ、むし歯にはなりません。
検査結果は安全域、注意域、危険域の三段階に分けています。安全域の方で脱灰状態から再石灰化状態に戻るまでには20分程かかります。この20分間にまた間食をしてしまうとお口の中は脱灰状態に逆戻りします。間食やだらだら食べがむし歯の原因になるのはこの仕組みによって脱灰状態が長く続くからです。
唾液には自浄作用といってお口の中の菌を洗い流す作用があります。唾液の分泌量が少ない人は、多い人に比べ自浄作用が働きません。一口の量が多い人や、あまり咬まずにのみ込む人は唾液を分泌する唾液腺が刺激されず唾液の分泌量が減ってしまいます。一口30回を目安に良く噛み、唾液の分泌を促しましょう。
上の2つは唾液リスクテストを使用して判定します。
唾液緩衝能のところで歯垢の中の細菌が酸を作り出し、酸によって脱灰状態になるとお話しましたが、このテストでは細菌が酸を作り出す力を調べています。
細菌の数を減らせば、作り出される酸の量も少なくなります。細菌は歯垢の中に生息しますので、歯磨きを丁寧に行いむし歯菌の住処を破壊しましょう。
こちらは短時間う蝕活動試験を使用して判定します。
これまでは、お口の中の細菌数を調べるには24時間以上の培養時間と専門家による判定が必要でしたがこのテストは色の変化により20分で細菌の活動性がわかります。
唾液検査の結果が良くない場合、当院ではフッ化物配合の洗口剤をお渡ししています。せっかく歯並びが綺麗になってもむし歯が出来てしまってはもったいないですよね。むし歯予防をしつつ綺麗な歯並びを目指しましょう!
当院ではご自分で着脱可能なマウスピース型矯正装置もご用意しております。矯正治療をしたいけど、むし歯にならないか心配…という方は普段と変わらず歯磨きができるもマウスピース型矯正装置をご検討ください。
マウスピース型矯正装置については前のコラムに詳しく書いてありますのでご覧ください。
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